今年の盆踊りは8月13日~8月21日まで。
約8日間の戦いです。
年をとるとともに、盆踊りに対する考え方も変わってきました。
小学校の時は、太鼓なんて叩けなくて、おじちゃんたちが叩いてるのを見てかっこいいなぁと思ってた。
中学校の時にはじめて太鼓の叩き方を教えてもらって、なかなか覚えられずに四苦八苦してた。本番では叩かせてもらえなかった。大人たちが叩いてるのを見て、いつか自分も叩けるようになれたらいいなと思っていた。
高校生1年生になって、今年こそは本番で叩けるようになりたいと、夏が近づくと練習した。そしてその夏にデビューした。
高校生2年生の時には、さらに練習して、ちょっとアドリブを入れられるようになった。
高校生3年生の時には、父から他の地区の太鼓を見に行こうと言われて、見に行った。そこで他の地区ではこんな叩き方があるんだなぁ。と感動したのを覚えている。僕も少し叩かせてもらったが、あまりパッとしなかった。緊張もしてたのでガチガチに叩いていた。
そして社会人1年生になったときに、春先から夏まで4~5ヶ月ほど毎日太鼓の練習をしてた時期があった。このときに毎晩特訓していたので、体が勝手に動くくらいまでになった。7月になるくらいに居ても立ってもいられないくらいにワクワクしたのを覚えている。
本番でも昨年までとは違ってみんながアッと驚いていたのを覚えている。
社会人2年生も同じように練習をして1年前の自分よりもかなり成長していたのを思い出す。
そして社会人3年目から10年目くらいまではちょっとずつ成長。
でも、急激に伸びたのは28歳~30歳くらいの間。
このときに、「魅せる太鼓!」というのを感じた。
盆踊りの太鼓というのは、みんなの耳で聴いてるだけじゃなくて、しっかり「見られている」のだと気づいた。
そして見ごたえのある太鼓は踊り甲斐も見ごたえもそして口説き甲斐もあるというのに気づいた。
そして現在。
最初から飛ばした太鼓の叩き方では、観客はそれに慣れてしまい、
後半には、「もっとないのか?」と要望も高くなる。人間心理というものだ。
だから前半・中盤・後半・クライマックスと叩き方を使い分ける。
最後の盛り上がり、エンディングで「あぁ、もっと見たかった」と思われるくらいがちょうどいいのだと。
PS:お寺の太鼓
お寺に置いてある太鼓はとても鳴りがいい。
浄仙寺、実際寺、朝来のお寺、どこも太鼓の音がいい。
でも、その中でも実際寺の太鼓は100万円くらいする高級なもの。
音もぜんぜんケタ違いに違う。魂を込めれば込めるほどに期待に応えてくれる太鼓。
力強く叩けばそれだけ破壊力のある響きのある音となり、やさしく叩けば、心休まる柔らかい音を奏でる。
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個人的には、太鼓を打った直後に、余韻が鳴り終わる寸前に次の音を重ねて出せる演奏が最高だと思う。それが叩ける人はなかなか居ない。
きっとこれからはどんどん盆踊りは廃れていくだろう。
30年後にはもうほとんど無いかもしれない。
でも今、このとき、今年、今日、そこに盆踊りがあるから加勢してくれと要請があったなら、
僕はそこに何を諦めてでも行くだろう。
今年もそんなことを考えながら、夏を待ってる自分がいます。
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